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覚え書:「発信箱:違う意見の人と出会おう=小国綾子(夕刊編集部)」、『毎日新聞』2014年07月08日(火)付。


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発信箱:違う意見の人と出会おう=小国綾子(夕刊編集部)
毎日新聞 2014年07月08日

 6月25日夕刊に「集団的自衛権 どこか人ごと!? なぜ議論が盛り上がらないのか」という記事を書いた。この中で「徴兵制より専門性の高い軍隊に国を守ってほしい。戦闘員が足りないなら移民を」という行使容認賛成派の慶応大湘南藤沢キャンパス(SFC)の学生の声を紹介した。記事はツイッターで何千件も拡散されたが、多くはこの発言を批判する内容だった。中には「こういうやつから戦争に行け」といった暴論やSFC全体を批判する声まであった。

 記事には逆に反対派のSFC学生にも登場してもらった。あえて同じキャンパスから異なる考えの2人を紹介したのには理由がある。賛成派の学生は「僕らの世代で行使容認に反対の人はほとんどいない」と語り、反対派の学生は「周囲の友人もみな反対」と言った。同じキャンパスで互いに意見をぶつけ合うことはおろか、互いの存在すら見えていない現実を描きたかった。「大人社会も同じではないか」と問いたかった。そもそも今回の閣議決定だって、安倍晋三首相は、政権は、反対の声にきちんと耳を傾けたといえるだろうか。

 この半年間、政治学者、丸山真男さんの最後のメッセージ「横につきあってください」という言葉を胸に取材してきた。自分とは違う意見を持つ人を選んで話を聞いてきた。今回、行使容認に賛成と反対、双方の意見を拾い集めて痛感したのは、意見を異にする者同士の怖くなるほどの関係性の断絶だ。何よりそこに危機感を覚える。

 SFCの学生を批判するより、両方の立場にいる者が互いに、異なる考えの相手と出会う努力をし、論破や啓発ではなく、まず対話する地平をひらけないものか。今切実に思う。
    --「発信箱:違う意見の人と出会おう=小国綾子(夕刊編集部)」、『毎日新聞』2014年07月08日(火)付。

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皆さん、横につきあってください。
残念ながら、個人の知性がこれだけ高いにもかかわらず、少なくも私の知っている外国人、西欧人だけじゃなくて、アジアの人々と比べても、なにか日本はおかしいところがある。教育の問題とか、いろいろあると思いますが、もう一度申しますけれど、皆さん、どうか、横につきあっていただきたいと。みんなじゃなくていいです。違った職場の方。もったいないです。日本のためにはたいへんな損失です(丸山眞男)。

[http://members3.jcom.home.ne.jp/mm-techo.no_kai/:title]

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[http://mainichi.jp/opinion/news/20140708k0000m070124000c.html:title]


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