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書評:スティーヴン・プロセロ(堀内一史訳)『宗教リテラシー:アメリカを理解する上で知っておきたい宗教的教養』麗澤大学出版会、2014年。

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スティーヴン・プロセロ(堀内一史訳)『宗教リテラシー:アメリカを理解する上で知っておきたい宗教的教養』麗澤大学出版会、読了。アメリカ人は信心深い割には宗教に関して無知であり、基本的な知識に疎いうという。本書の副題「アメリカを理解する上で知っておきたい宗教的教養」。宗教的無教養の現状で、本書は有益な情報源として活用できる一冊といえよう。

著者は、宗教に関する知識の欠如を、宗教という「記憶の鎖」が断ち切られた状態と捉える。建国の歴史そのものが宗教的信仰と宗教的知識が軌を一にしていた。しかし世俗化による公共世界からの締め出し=分断が「記憶の切断」を招来した。

植民地時代の若者はどのように読み書きの力をつけてきたのか。宗教は学校教育や公共の場でどう扱われてきたのか、こうした疑問と歴史を概観しながら、末尾に全体の1/3を占める「宗教リテラシー辞典」を収録する。

著者は、己の信仰に関心はあっても、宗教そのものへの基本的なリテラシーのない人間を「宗教的無教養人」と呼ぶが、米国に限定された問題ではない。無信仰を自称し、偏見の眼差しで他者の信仰を罵倒する日本社会にも、本書は有益な視座を提供する。
 


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スティーヴン プロセロ
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