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日記:「キリスト者である前に日本人である」云々式の精神論の問題


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日本的精神風土に対峙してきたのが、(実際のところ、メインストリームではない・涙)「自律」したキリスト者たちの血涙の系譜になるから、その超越的な警世批判には、いつも憧憬する。

それは、内村鑑三しかり、南原繁しかり、矢内原忠雄しかり、柏木義円しかり、そして、吉野作造しかりである。

しかし、キリスト者と名乗りながら、曽野綾子よろしく、日本会議と連動して、何等批判精神をもつことなく、ずるずるべったりの日本的瑕疵を宣揚する政治家のごとき連中も多く、くらくらするが多い。

そしてそういう連中は、「キリスト者である前に日本人である」云々式の精神論で、その跳躍を試みようとするけれども、キリスト教をはじめとする、個々の伝統を超脱する伝統の系譜というものは「である前に○○人」などとは言わない訳でございまして、その矮小な歪曲に「いかがなものか」と覚えるのは、私一人ではないとは思う。

まあ、この話、キリスト教にだけ限定されるわけではないけど、例外なんじゃと自認し教えを説く有象無象は多さには驚愕するほかない。

現実に歴史的に構想された「○○人」は存在すけれども、人種主義よろしくア・プリオリに存在する「○○人」を特定することは不可能だ。国民国家が「想像の共同体」よろしく、「機能」としての「○○人」自体は否定しないけれども、「情念」としての「○○人」の声が大きくなり、「そうだそうだ!」と合いの手が入るようになればおしまいでしょうが。

「お前もそうか」って式にその話者と何か共通点があることがわかって、「おお、お前も同志か」ってなることこがよくありますけど、単純に頷けない場合の方が多いんだよね。その共通点というのは、四海同胞を掲げたものであってたとしても、所詮、この世のものにすぎない人間の一瞬の一致にすぎないから。

(出会い論ではないことには留意しつつも)その偶発的な出会いや一瞬のまじわりに、その共通するカテゴリーから眼差しがアプリオリに落とし込まれ、「そうか、そうか」ってなると厭になるんだよな。

現実にその一瞬の交わりやたった一度の出会いが人間を決定的に変えるのは事実だと思う。しかし、その決定的な要素とは、お互いが「日本人」であるとか云々で「決まる」地平を離脱したからそこに「永遠」が立ち上がる訳でさ、ここをカンチガイすると、包摂のつもりで排除というローカルへ退行する。

そのローカルとは何か。ありもしないのにあるが如く、想定された地獄へと進む善意の道でございますよ。

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