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日記:人間への無関心が他者の痛みへの鈍感さへ連動するのは決して過去だけの話ではない

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火曜日の夕方、病院で入院されている方と一緒にNHK……NHKしか放送されないw……の「首都圏ネットワーク」を見てましたが(ホロコースト映画上映 向き合う若者たち)、ゼミでホロコーストを学び深く研鑽するようになった大学生が紹介されておりました。

『ショアー』を引きながら、人間への無関心が他者の痛みへの鈍感さへ連動し、いわば「加担」することになったと指摘していました(趣意。

ホロコーストに関心を寄せるその大学生は、現代日本のヘイトスピーチに、ユダヤ人大量殺戮を「容認」「協力」したメンタリティーと同根を見出し憂慮しているとのこと。

仕事が終わってから、さて番組名を思い出そうとTwitterで検索かけたら、その憂慮を「嘲笑う」あるいは「罵倒」するツイートばかりで吃驚した。もはや「憂慮」で済ますことのできぬ段階なのかと。


日曜日の『東京新聞』(2015年02月01日付)の社説に「悪魔はいなくなったか」ありましたが、曰わく「憎悪は、相手の痛みを思いやることをやめさせ、モノだからどんなひどいことをしてもいい、と考える『悪魔』を育てます」。

歴史的事実を「嘲笑う」「罵倒」する「悪魔」の増殖が現代社会をむしばんでいる。


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【社説】週のはじめに考える 悪魔はいなくなったか

2015年2月1日


 ナチス・ドイツが約百十万人を殺害したアウシュビッツ収容所の解放から七十年。この非道を引き起こした「悪魔」はいなくなったのだろうか。
 収容所があったポーランド南部オシフィエンチムで一月二十七日開かれた七十年記念式典には、ドイツのガウク、フランスのオランド両大統領はじめ世界各国の首脳ら約三百人が集まりました。アウシュビッツを忘れまいとする国際社会の強い意志の表れです。
 戦後七十年を考える作業が始まりました。
 アウシュビッツも生存者が少なくなり風化が懸念されています。博物館として保存されている現場跡をたどることで、犠牲者の苦しみと、行われたことの残虐さに思いをはせることはできます。
◆絶滅収容所
 収容されたのはユダヤ人を中心としたドイツ民族以外の人たちでした。第一収容所跡にはメガネ、かばん、髪の毛などの山が展示されています。強制労働させただけでなく、収奪できるものは金にしようとしていました。断種などの生体実験も行われました。
 見学者が多い第一収容所跡から三キロほど離れた場所に、ビルケナウ収容所跡があります。ユダヤ人らを「絶滅」するための収容所でした。ナチスが証拠隠滅のため爆破しかけた「焼却」施設が生々しく残っています。「絶滅」は、集団をシャワー室に見せ掛けたガス室に誘導してチクロンBという毒ガスを投下して殺害し、遺体を「焼却」するという、工場の流れ作業のような形で進められました。
 アウシュビッツは、ナチスという特殊な政権下でなし得た一過性の非道だったのでしょうか。アウシュビッツで猛威を振るった人間の心に巣くう「悪魔」は、いなくなったのでしょうか。
◆人として扱わない非道
 ドイツは第一次大戦敗戦後、多額の賠償金を課せられ、国民は超インフレに苦しみ、フランスなど戦勝国や、富裕層とされたユダヤ人に強い憎悪をいだきました。ナチスはユダヤへの憎悪をあおり、自国民の優越性を強調するナショナリズムで支持を拡大しました。
 ナチスは当初、ユダヤ人らを追放、続いてゲットーに押し込める隔離政策を取った後、ソ連への移送を計画しましたが、進まず、ユダヤ人の大量殺害を決めました。
 しかし、こういった経緯をたどるだけでは、アウシュビッツの非道さを説明し切れません。
 ナチスは、ユダヤ人の大量殺害について「最終解決」という言葉を使っています。無機的で事務的な響きです。同様に用いた「絶滅」という言葉も本来、人間に対して使う言葉ではありません。
 そう、ナチスはユダヤ人を憎悪するあまり、人間とは考えなくなり、モノや虫ケラ、ととらえるようになったのではないでしょうか。だから、あのような非道な扱いができたのかもしれません。ナチス指導部だけでなく、国民の多くもこの非道を知り、ユダヤ人排斥に加担していたことが、研究で指摘されています。
 ドイツの憎悪は、過激なナショナリズムとあいまって隣国への侵略を促し、第二次大戦を引き起こして多くの犠牲を出しました。
◆憎悪の行き着く先
 戦後、欧州は欧州連合(EU)による統合を進め、域内の国同士で憎しみ合いが生じることのないような仕組みをつくりました。しかし、移民として受け入れたイスラム教徒などとは十分融合することはできず、パリでのようなテロを引き起こしてしまいました。
 ナチスから逃れたユダヤ人らが建国したイスラエルは、中東に激しい憎悪をもたらしました。過激派が各地に台頭し欧米への憎悪をあおっています。日本人も人質にとったとみられる「イスラム国」は不満を鬱積(うっせき)させた若者たちを戦闘員として集め、憎悪をテロという暴力で爆発させています。
 ナチスに勝利したはずの米国でも人種差別による事件が相次ぎ、テロ憎しから収容所では拷問ともいえる扱いが横行しました。
 日本の周辺では、欧州と違い、隣国が角突き合わすとげとげしい関係すら改善できていません。日本と、中国、韓国の国民は時に憎み合い、口汚くののしるヘイトスピーチまで飛び交っています。
 激しさや度合いは違うとはいえ、異質なものへの憎悪はそこら中にはびこっています。憎悪は、相手の痛みを思いやることをやめさせ、モノだからどんなひどいことをしてもいい、と考える「悪魔」を育てます。恐らく、アウシュビッツでの非道まで、そんなに遠くはないでしょう。
 「悪魔」の養い手である憎悪。アウシュビッツは、その行き着く先を教える警告でもある、と考えたいのです。
    --「【社説】週のはじめに考える 悪魔はいなくなったか」、『東京新聞』2015年02月01日付。

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[http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015020102000156.html:title]

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コメント

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投稿: Jackie | 2015年2月12日 (木) 15時56分

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