B級グルメ列伝

日記:インド・ネパール・アジアン料理「PICE PLACE(ピース・パレス)」


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暑いときは、インドかタイのカレーに限るというのは、私だけの知恵ではなく、これはひょっとすると人類の叡智かも知れないと思いますので、久しぶりに、インドカレーでランチを頂戴しましたのでご紹介。

西武新宿線小平駅南口からあるいてすぐそこにあるインド・ネパール・アジアン料理「PICE PLACE(ピース・パレス)」。

今回、頂戴したのはランチセットの「スペシャルセット」です。

日替わりカレー、レギュラーカレーが各1(かぼちゃ野菜カレー+チキンカレーでオーダー)、ナン&ライス、サラダにババド、チキンティッカにデザートとドリンクがついて950円。

みた目では、「ちょっと少ないかナー」などと思いましたが、かなり満腹。スパイスの利いた奥深い味わいで、躰に夏の暑さを吹き飛ばす滋養を吸収できたのではないかと思います。

カレーは辛さの調節が4段階で調節できますし、途中での調整も可能です。

ディナータイムには、食べ放題・飲み放題コースもあるとかで、こちらは今度、利用してみましょう。

いやー、ひさしぶりにインドカリーを頂戴しましたが、いい刺激になりました。
ありがとうございます♪

[http://www.pice-place.com/:title]

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B級グルメ列伝:千葉県船橋市:らーめん かいざん 西船橋店

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B級グルメ列伝:千葉県船橋市:らーめん かいざん 西船橋店

千葉へ出講の際、西船橋駅で地下鉄東西線からJR総武線に乗り換えになります。
先週、授業が済んでから、結局、その日は何も食べていなかったので、早い夕方に、改札を出てから、目の前にあったラーメンやに入ったのですが、それが

「ラーメン かいざん」(西船橋店)。

あとで調べてから知ったのですが、本店が習志野の方にあり、両方とも、地域では割と有名なお店だったららしいですが、時間帯の所為もあってか、その日はのれんをくぐって、券売機で食券を買ってから、空いているカウンター席に着座。

どれにするか悩み抜いた末、その日にお願いしたのは、店舗名を冠した「かいざんラーメン」(750円)。

お客さんをみているとネギ丼だとか叉焼丼(半ライスサイズ)を一緒にオーダーするのが「ならい」のようでしたが、若干、ふところが寂しいところもあったので、ラーメンの単品のみ。

待つことしばし。

広めの鉢にもられた「かいざんラーメン」の登場です!!!

具材はチャーシュー、ネギ、海苔、ワカメとシンプルな構成。
ネギが人気と……これも後から知りましたが……ネギのほんのりのした「苦み」の旨さが印象的です。チャーシューは可もなく不可もなく合格点というところでしょうか。

さてスープは、見た目からして「味が濃いんじゃねぇの?」という風体ですが、飲んでみると、濃いというよりも「後に尾を引く」という感じで、少し驚きました。

豚骨ベースのようですが、はじめてのスープで、これは「塩とんこつ」とでもいうのでしょうか。先に「後に尾を引く」いいましたが、「とんこつ」系ではこれが初めでしたが、なかなか素晴らしい出来具合で、一番印象に残っております。

さて問題は「麺」。太さなどいたって普通ですが、その日の何かが悪かったのでしょうか……茹ですぎというか、腰がないといいますか、少々「残念」ではありました。

これがスタンダードなのか、それともその時だけの「事件」だったのか、分かりませんが、それを除くと、構成・味わいともに申し分なしというファーストインプレッションです。

次は念のために「麺は固めで」とお願いして頼んでみましょうか。

ごちそうさまでした。


かいざん 西船橋店
住所 千葉県船橋市印内町599-3 サンライズビル1階
営業時間 11:00-0:30
定休日 月曜日

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B級グルメ列伝:東京都八王子市:東池袋大勝軒 八王子店

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「ラーメン」ではなく「中華そば」を食べたくなったとき、必ず訪れるのが『東池袋 大勝軒』。

違いは何?と聞かれれば返答に窮するのも事実ですが(汗、流行の魚介豚骨をはじめとする様々な創意工夫をした平成の名店のそれを「ラーメン」とくくるならば、昭和の“匂い”を嗅がせてくれるそれを「中華そば」と呼ぶことは大きく間違っていないのではないかと思う。

さて先日、授業が済んでから、朝から何も食べていなかったので、このままではこの後の仕事がもたないな~と思って教員バスから降りたところ、近くに『東池袋 大勝軒』(八王子店)ののれんを発見!

さあ、もう、これはいくしかありません。

ということで、久しぶりに「中華そば」。

またしても早い夕方でしたので、お客さんは少な目。
とにかく、この店でいつも頂くのは「もりそば(つけ麺)」(ふつう盛り)です。なにしろ「元祖」になりますので。
※「中華そば」に拘るのであればふつーに「かけそば」の方を選択すべきだろうというツッコミはご容赦ください(涙

その日は、空腹でしたので、「チャーシュー」をトッピングして、めんは「あつもり」ではなく「ふつう」でお願いし、待つことしばしば。

いやはや、こんなに麺が多かったか!と驚くほどのてかてかした太麺の雄姿!
そして、においだけでおなか一杯になってしまいそうなつけつゆ。

めんにしても、つゆ(スープ)にしてもこれぞ一流の仕事といつも感心するのが「大勝軒」です。

とくにスープは、基本中の基本ともいうべき、昆布と鰹節の深い味わいと香ばしい薫りがなんともいえません。そしてここに基本を大切にする「昭和」の面影を感じてしまうノスタルジー。

(写真にはうつっておりませんが)なると、チャーシュー、そしてメンマとゆで卵というスタンダードの織りなすハーモニーは中華そばの至福の光景でもります。

さて、つやつやした太麺をスープに絡ませていただきましたが、やはり、懐かしい味わい。空いていましたので、ゆっくり頂戴しましたが、ゆであげられためんは、たるむことものびることもなく、いきもののように“生きている”ことに驚きでした。

いやはや、いい仕事しております。

しかーしッ!!!

久しぶりに食べたので少し失敗!
まず、ふつう盛りでも、こちらのそばは量が多いということ。そしてそれにチャーシュー増量してまい、終盤、私自身が失速してしまったということです。とにかく完食しましたが、正直少し「キツ」かったのは否定できません。

これは量の過多よりも、私自身の食が細くなったことなのでしょう。

しかしいずれにしても、また立ち寄らせて頂くことにはかわりありません。

今回は八王子店の利用ですが、店舗によって限定メニューも用意されていると聞き及びます。食べ比べるのも楽しみの一つかもしれません。

しかし、そしてくどい話ですが、食が細くなった事実には、我ながら忸怩たるものがあります。


http://ramendb.supleks.jp/s/3827.html

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B級グルメ列伝:東京都新宿区編:伝説のすた丼屋 早稲田店

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先日、仕事で高田馬場に立ち寄った際、訪れたのが「伝説のすた丼屋」。いわゆるクィックでボリュームたっぷりの「ワセメシ」の代表といえましょう。

ホントは別の店が目的だったのですが(汗、あいにく開店前でしたので、以前より気になっていた「スタ丼」なるものを試してみるいい機会と思い、のれんをくぐった次第です。

さて、清潔な店内へ導かれると券売機にていわゆる無印の「スタ丼」の並盛りを注文!

夕方には少し早い時間でしたが、店内を見渡すとやはり若い学生さんが中心。しかし主婦の方やサラリーマンとお見受けできる姿もちらほらあり、「スタ丼」の看板をかかげるお店は東京にはたくさんありますが、もうこれは東京の「常食」といっても過言ではないだろうかと思ったり……。

さて……、
しばしまっていると生卵と味噌汁といっしょにトレイに安置されたスタ丼の登場です!

一見すると、しょうが焼きどんぶりの風体ですが、一口運ぶとその想念は木っ端みじん!!!

わりあいと濃い味付けのこってり系と勝手に想像していたのですが、おどろくほどさっぱりしていることに驚愕です。

にんにくのきいたタレで肉を絡め焼いているのでしょうが、にんにく臭さも予想以上に低く、ぱくぱくとちょうだいしました。

ただ盲点は「これが普通盛り?」というところ。

まずお肉がたっぷりなのは言うまでもないのですが、たしかに「普通盛り」を注文したわけですが、お米がぎっしりとしゃもじで押しつけたのかというぐらいの半端のない容量。いわゆる吉野家だとか松屋なんかでいう「特盛り」の感覚。となりで若いお兄さんが大盛りを食べておりましたが、特大ラーメン鉢のようなどんぶりでまさに「勝負する」という様子!

構造としては下から上に、お米⇒1cm幅の海苔⇒お肉、というあんばいです。

いずれにしても、ご飯てんこ盛りという点は把握しておくべきですね。

しかし、先に言及したとおり、コテコテの濃い丼ではなく、さっぱり味には、ちっぽけなドクサを破壊されたようで、ある意味ではカルチャーショックでした。

お近くに立ち寄りの際は、必ずおなかをすかせてから、ご賞味くださいませ。

今回はチェーン店の利用でしたが、都内には独立系の「スタ丼」もかなりありますので、次はそうしたポイントをチェックしてみようかと思います。

しかし、若い学生さんの胃袋というのはホント「無尽蔵」ですね。

なんだか「老いたなー」と感じた筆者であります(涙

■ 伝説のすた丼屋 早稲田店
東京都新宿区西早稲田3-21-2
営業時間 11:00~翌3:00
定休日  年中無休
http://www.antoworks.com/

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B級グルメ列伝:東京都千代田区編:キッチンカロリー

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都内にはいわゆる「学生街」と呼ばれる街がいくつかある。
たいてい、割と古い大学を中心に、その学生が利用しやすい店が建ち並び、「学生の文化」とでもいうべき匂いが濃厚な地域をそう呼べるのではないかと思います。

古本屋、長居のできる喫茶店、チェーン店じゃないのに安く振る舞う居酒屋。
そして安価でボリュームのあるランチを提供できる「定食や」さんなんかがそのラインナップとしては不可欠でしょう。

さて……。
昨日は、「倫理学」の初回講義(ほぼガイダンス)を終えてから、学生街のひとつ「御茶ノ水」で途中下車して、徒歩1分の「キッチンカロリー」で遅めのランチ。

いわゆる「学生街の洋食屋」。
創業は1954年というから、すでに60年近い歴史。現在の80代の人もお世話になったのかと思うと感無量というわけではありませんが、朝から煙草とコーヒーしかやっておりませんでしたので、迷わず吸い寄せられた次第です。

こちらは4年ぶりの再訪。
がっつりいきたいとは思いつつ食が細くなっているので、定番の「デミグラスハンバーグ・カロリー焼き」をお願い。

一服しているまもなく、登場!!!

メインディッシュに、ライスとミニサラダ、そしてアイスコーヒーがついて760円。

街の洋食屋といえば味付けが「濃いめ」のイメージがありますが、こちらはわりと「薄味」。しかし、丁寧にこしらえているのでしょう。

先ずはハンバーグをパクリ。
少し柔らかいかなとは思うものの伝統的なデミグラスソースが絶品で涙。
カロリー焼きとはタマネギと牛肉を炒めたものですが、くどくない味付けで、ハンバーグとの相性が抜群!

そしてハンバーグとカロリー焼きの下に敷き詰められたスパゲッティはそれぞれの味わいをひきうけつつ、鉄板で少し焦げた部分やコーンとの組み合わせが絶品。

速攻で空っぽになってしまいました。

若い頃のように、「肉1.5倍」とか「大盛り」というオプションはさすがに遠慮しましたが、代わらぬ味わいに舌鼓。

学生時代を思い出しつつ、「さあ、今日もがんばるか!」と背中を押されたような気分です。

ちょうど16時前でしたので、お客さんは、私の他1組。15人も入ればいっぱいになる店内でごった返しながら食べた思い出ばかりでしたので、少しゆっくりできたのもなかなか乙なものでした。

学生食堂はとにかく1)安くて、2)早くて、3)うまい、の3本柱が必要です。すべてを満たす秘境がここにあります!!!御茶ノ水にお立ち寄りの際は、ぜひぜひ。

で……。
おなかも満足しましたので、聖橋をわたり湯島天神あたりまで食後の散歩を少々。
今年は桜の開花が例年よりも遅めですが、一日一日と彩りを増す春の訪れは着実ですね。

キッチンカロリー
東京都千代田区神田小川町3-10 江本ビル1F
営業時間 [月~土] 11:00~22:00
     [日・祝] 11:00~21:00
定休日 無休

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B級グルメ列伝:東京都国分寺市編 らーめん武道家 囗 −くにがまえ−

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午前中、勤務先の千葉の短大の新年度の講師説明会があったので、土曜日は朝早くから外出。ただ、ニュースでも話題になった通り、強風で電車がストップしたり、緩行運転で、早めに済んだにもかかわらず、なかなか東京へ戻ることが出来ませんでした。

当初は、神田かお茶の水あたりを散策しようと考えていたのですが、夕方からは仕事がひかえているので、途中下車はお預け。最寄り駅の国分寺まで戻ったのですが、いつも利用するようなお店で遅い昼食をとることには忸怩たるものがありましたので、少し歩いてみると、新しくできたラーメンやさんを発見。

……ということで、「らーめん武道家 囗 −くにがまえ−」さんのお世話になることに。

券売機で「ラーメン」(650円)を選んで、「麺・味の濃さ・あぶら」は「かため・こいめ・多め」でお願い!

基本的にいわゆる「家系」(武蔵家)ラーメン。
スープは、濃厚な白湯豚骨をベースに鶏油を浮かべた家系の豚骨醤油。

スープの味わいはまさに「凝縮」「濃厚」という言葉がふさわしい肌触りですが、たんに「濃い」とか「強烈」というわけではなく、なかなかマイルドな仕上がり。醤油も利いているようで、まあ、これは年のせいかもしれませんが、少ししょっぱいかなとは思いつつ。。。

麺は、平打ちの太目のストレート、思った以上にモチモチとした食感に驚きました。ちなみにデフォルトメニューの「ラーメン」のトッピングは、チャーシュー、ほうれん草、ネギ、海苔というオーソドックスな組み合わせ。

さて……。
ここの特色は、ライス(50円)がおかわり自由というもの。写真にはとっておりませんが、このライスとお漬物(たぶんきゅうりのキューちゃんだと思います)が食べ放題。

店内に入ったときは、高校生が5-6人、若い男性が二組いらっしゃいましたが、みなさん、おかわりされておりましたw

さすがに私はそこまではできませんでしたが、わりと大きくもってくれた白飯とキューちゃん、そしてラーメンで満足したことはいうまでもありません。

全体として「コストパフォーマンスの高さ」に驚きです。
濃いめの味付け、そして食べ放題のライスとおつけものの組み合わせは、若い人が「はらへったー、がっつりたべたいなー」っていうときに最適なお店ではないかと思います。

お近くに立ち寄りの際は是非。

あ、そうそう、わすれていましたが、入店すると、なぜか「ッせーい!!!!」っと割れんばかりの元気のいい挨拶で出迎えてくれます。

私はびっくりしましたが、まあ、心の準備をしてはいってください(笑)

■ らーめん武道家 囗 −くにがまえ−
東京都国分寺市本町2-2-9
営業時間:11:00~15:00 17:00~23:00
定休日:無

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B級グルメ列伝:東京都中野区編 中華そば 青葉(中野 本店)

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妻の実家へ春休みの帰省する息子を東京駅までおくってから、仕事へ出るには少し時間がありましたので、青春を過ごした地・中野へぶらりと途中下車。

駅前の再開発に驚きながら、サンモール、それから中野ブロードウェイをぐるっと見て回り、……10年ぶりになるでしょうか……「中華そば 青葉」(中野 本店)ののれんをくぐってしまいました。

混雑するよりちょいと前の時間にて、すんなりと着座。

いつも思うのですが、この「青葉」は店内が清潔でいいですね。

さて買った食券は定番の「中華そば」。

頼んでから5分ぐらい待つとうれしい再会です!!!

いわゆる魚介系スープのはしりといってよいでしょうか。
鰹節や煮干しを贅沢に使っているにも関わらず、さっぱりとしてい、豚骨醤油の味わいも濃厚なのにくどくなく、少し太めかなと思われる麺の一本一本にからみつくじゃアありませんか!!!

中盤にて「ゆず唐辛子」を投入して、風味を整え、後半戦。

あっという間の戦いでした。

いやはや、満足。

知人からは「(最盛期より)味が少し落ちたと思うよ」とは言われてはいたのですが、

なかなかどうして、おいしかったです。

魚介系スープは今ではカップ麺でも扱われるようになり、全国的に受容されていると思いますが、やはりその元祖ともいうべき「味わい」に感謝。

「青葉」は「万人受け」と評されるように「癖」がないといえばないのです。

しかし、だからこそ逆に、王道の味わいを丁寧に守っている気質を感じますね。

きちんとしたスープと麺、そしてかわることのないシンプルな具で直球ストレートは奇を衒うご時世において、大切なことではないかと思います。

また近いうちに訪問してみようと思います。

こんどは「つけ麺」ですかね?


中華そば 青葉 中野本店
東京都中野区中野5-58-1
10:30~スープが無くなり次第終了
定休日 木曜日
http://aobai.jp/


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B級グルメ列伝:東京都中野区編 田舎そば かさい

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 友人達と雑談をしていて、何が一番おいしかったか、という話になったことがあった。その時、辣腕で聞えたテレビのプロデューサー氏が、
 「おふくろの作ったカレーだな」
 と呟いた。
 「コマ切れの入った、うどん粉で固めたようなのでしょ?」
 といったら、
 「うん……」
 と答えたその目が潤んでいた。
 私だけではないのだな、と思った。
 ところで、あの時のライスカレーは、本当においしかったのだろうか。
 若い時分に、外国の船乗りのはなしを読んだことがある。航海がまだ星の位置や羅針盤に頼っていた時代のことなのだが、その船乗りは、少年の頃の思い出をよく仲間に話して聞かせた。
 故郷の町の八百屋と魚屋の間に、一軒の小さな店があった。俺はそこで、外国の地図や布やガラス細工をさわって一日遊んだものさ……。
 長い航海を終えて船乗りは久しぶりに故郷へ帰り、その店を訪れた。ところが八百屋と魚屋の間に店はなく、ただ子供が一人腰をおろせるだけの小さい隙間があいていた、というのである。
 私のライスカレーも、この隙間みたいなものであろう。すいとんやスケソウダラは、モンペや回覧板や防空頭巾の中で食べてこそ涙のこぼれる味がするのだ。
 思い出はあまりムキになって確かめないほうがいい。何十年もかかって、懐しさと期待で大きくふくらませた風船を、自分の手でパチンと割ってしまうのは勿体ないのではないか。
 だから私は、母に子供の頃食べたうどん粉カレーを作ってよ、などと決していわないことにしている。
    --向田邦子「昔カレー」、『父の詫び状』文春文庫、2006年。

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わすれないうちにアップしておきます。
18から30まで10年以上にわたって住み続けたのが東京都中野区。
すでに自分のなかでは第二の故郷といってよい思い出の街なのですが、こないだ久しぶりにちょっとだけ訪問しましたので、そのときの様子を。

在住時代はよくおせわになったのが、JR中野駅北口ロータリ前の「田舎そば かさい」(立ち食い)。

懐かしく立ち寄ったのですが、思い出の味わいはそのままでした。
※向田邦子女史(1928-1981)の「昔カレー」にならず、少し、ほっとしたw

蕎麦は田舎そばと言うだけあってかなり野太いそば。これにそば殻を含んだ麺なので普通のものより黒っぽい。

これに醤油の濃いめのつゆで頂くわけですが、薬味として「生姜」を入れていただくというのが特徴的なスタイル。讃岐うどんなんかではポピュラーな薬味ですが、蕎麦では珍しいスタイルです。

しかしこれが実によくあう。
こないだは、オーソドックスに掻き揚げをトッピングした次第ですが、ひさしぶりに立ち食いでつゆまで飲み干した次第です。
つゆの味付けの濃さがおろし生姜によってサッパリして飲みやすく、天ぷらも味わいが引き立ちます。

お近くに立ち寄りの際はぜひぜひ。


店名 田舎そば かさい (いなかそばかさい)
東京都中野区中野5-63-3
営業時間:6:00-23:00

http://rp.gnavi.co.jp/6183765/

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父の詫び状
配信元:電子書店パピレス
提供:@niftyコンテンツ

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